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MRからMSLへのキャリアチェンジ!<キャリア事例紹介>

こんにちは。
メディカルアフェアーズ(MA)人財の養成講座「MAアカデミー」運営事務局です。
前回に引き続き、MSLにキャリアチェンジした方のお話を共有したいと思います。
今回は、MRからMSLへ転向された方のお話です。MSLへのキャリアチェンジに興味がある方は、ぜひご一読ください!


~MR経験を活かし、MSLへ転職したBさんの一例~

今までの職歴を教えてください。

薬学部を卒業後、外資系メーカーでMRとして勤務しました。3年目から病院担当になり、それからは基幹病院・大学病院を中心に担当していました。その後、MSLにキャリアチェンジし、外資系・内資系の複数の製薬企業でMSL業務に従事しました。現在はMSLのマネージャーをしています。

どうしてMRからMSLになろうと思ったのですか?

自分の専門領域を追求したかったからです。MRの時は、呼吸器疾患やアレルギー領域をメインに十数年程担当していました。当時、特にアレルギー・免疫領域については、各社のMSL活動が活発になっていたこともあり、チャレンジすることに決めました。

また、MR活動をする中で、今までできていた情報提供や情報収集が規制上できなくなったことも大きな要因でした。KOLを長らく担当していたため、自社製品の話というよりは、疾患や医療全体の話題も多く、そこにやりがいを感じていたことも決め手となりました。

MSLとして働く中で、MR経験が役立っていると思ったのはどんなところですか?

MR経験で無駄になったものは一つもないと思っています。
なかでも、KOL対応に慣れていたのは大きかったです。先ほどもお伝えした通り、私の場合、当時から製品以外のディスカッションをすることが日常的になっていました。既に薬剤に関する知識や情報の豊富な先生が多かったためです。なので、研究の話やイベント関係(学会・講演会)、疾患啓発の話がメインでした。

今思うと、MSL業務に近しい活動を、MR時代の後半はやっていたのかもしれませんし、こういった経験があったからこそMSLになってからもスムーズに活動を展開することができました。また、MRでKOL担当となると本社の仲介役になりがちだったりしますが、「伝達屋で終わらない」ということは、ずっと気にかけていました。意見を求められたときには、ルールの範囲内でしっかり答える。こういった意識付けが今にも通じています。

加えて、医療機関内での振る舞いや、大学同士の繋がりなどの重要性や調査の必要性を分かっていたことも、役立ったポイントの一つです。MSLの中には、アカデミアや臨床開発など様々なバックグランドの人がいます。だからこそ、こういった現場での経験値があることは自分の強みにもなっています。

MSL業務の魅力はどんなところですか?

医療貢献度の高さを自覚しやすい、ということが挙げられます。実際、MSLになってからのほうが、ドクターが楽しそうに話をしてくれる機会が多い印象を持っています。趣味の話で盛り上がるのではなくて、治療方針や疾患、研究などの話で盛り上がることができるので、医療や診療に貢献している感覚を得やすいです。

さらに、自身が得たインサイトに基づくアクティビティがグローバル展開されたり、場合によっては、学会などで話題になったり。こういった点からも、医療への貢献度が高いことを自覚しやすいように思います。

また、製品の成り立ちや開発薬の歴史も含め、治療の全体像が知れること、そして、ドクターとのインタラクションだけではなく、臨床研究の業務や学会共催など、幅広い業務に携わることができる点も、MSLの魅力だと思っています。

MSL業務の難しさはどんな点がありますか?

専門知識を常にキャッチアップする必要がある点は、難しさに該当するかもしれません。日々入ってくる新しい情報をキャッチアップし、しっかり頭の中に入れて。それを解釈して、引き出しとして持っておく。こういった習慣は必要だと思います。例えば、私の場合、毎日30分は論文を探す時間に充てていました。製品だけでなく周辺情報に関わる論文を集め、理解し、積み重ねた情報をどう派生させられるか。これがMSLとして大事になってきます。

また、先生とベクトルを合わせる必要がある点も、MSL業務ならではの難しさだと思います。メディカル活動の目標は、短期的な視点では達成できません。だからこそ、会社やメディカルとしての中・長期的なビジョンをドクターにも共有し、理解していただくことがとても重要です。このあたりの目線合わせによって、インサイトの入手のしやすさも大きく変わってきます。

加えて、定量的な目標が無い点は、特にMRの方からすると難しさとしてあるかもしれません。ただ、MSL業務の魅力でもお伝えした通り、医療への貢献を自覚できることは大きな達成感に繋がると思います。

最後にMRからMSLを目指す方にコメントお願いします。

MRとして活躍されてきた方は、MSLになっても成功しやすいと思っています。院内経験やKOLのエンゲージメント、また医師との距離の詰め方や質問力、傾聴力など。こういった素養が備わっている人が多いと思うので、これは確実にMSL活動に活きてきます。

メディカルとしてのマインドセットができていれば、邪魔になるMR経験は全く無いと思いますし、MSL全体を考えると、MR出身者はまだ多くはないので、活躍できるチャンスは大いにあると思います。

時々、英語力を気にされている方がいらっしゃいます。必要性が高いのは事実ですが、それ以外にも疾患や医療、患者さんの利益に対する熱意も重要になります。「治療全体を中立的に捉え、医療に貢献したい」といった強い思いがある方は、是非チャレンジしていただきたいです。


いかがでしたか。
メディカルアフェアーズの領域では、このように他職種の経験を活かして活躍されている先輩が沢山いらっしゃいます。

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